宮川庚子(みやかわ かのえこ)記念研究財団令和5年度「第1回研修会」(賛助会員) の報告

本財団の令和5年度第1回研修会(賛助会員等対象)は、国立感染症研究所の肝炎ウイルスセミナーとの共催で令和5年7月22日(土)午後、国立感染症研究所において同所所長の脇田隆字先生(本財団評議員)の座長により3年ぶりに現地開催されました。

はじめに令和4年度本財団研究助成者2名[国立国際医療研究センター 臨床研究センターの深野顕人先生(B型肝炎ウイルスのゲノム挿入メカニズムの解明)、東京大学医学部附属病院 消化器内科の金井祥子先生(臨床検体を用いた原発性硬化性胆管炎の分子生物学的基盤の解明)]による研究発表があり、続いて「HCV基礎研究の現在地」をテーマに次の演者3名による講演がありました。

①神戸大学大学院医学研究科附属感染症センター 感染制御学分野の勝二郁夫先生(HCV産生の分子機構)、②浜松医科大学医学部医学科 微生物学・免疫学講座の鈴木哲朗先生(HCVの病原性発現機構) 及び③山梨大学大学院総合研究部 医学域基礎医学系 微生物学講座の森石恆司先生(HCVの動物モデル開発)からそれぞれ最新情報のご講演と質疑応答が行われました。

最後に座長の脇田先生から3名の演者によるHCVに関わる粒子形成等のメカニズム、病原性発現・代謝異常等のメカニズム、動物モデルの現状などの基礎研究について、最新データに基づく大変有意義な講演であったと総括されました。また、HCVの国際学会も今秋アトランタで開催予定(10/1~10/4)でコロナ前の学会活動に戻りつつあり、わが国からもHCV研究のプレゼンスを積極的に示したいと話されました。

なお、本研修会参加対象の本財団賛助会員の入会をご希望の方は、本ホームページ「お問合わせ」より件名に「賛助会員入会希望」とご記入の上、ご連絡ください。本財団は令和2年4月1日以降、東京都より寄附金(賛助会費含む)の税額控除適用法人としての証明を受けておりますので、会員の皆さまには税制上の優遇措置をお受けいただくことができます。