宮川庚子(みやかわ かのえこ)記念研究財団令和5年度「第2回研修会」 (会員等) の報告

本財団の令和5年度第2回研修会(賛助会員等対象)は令和6年1月27日(土)午後、日比谷図書文化館において自治医科大学感染・免疫学講座ウイルス学部門名誉教授の岡本宏明先生の座長及び4名の演者により4年ぶりに対面形式で開催されました。

「E型肝炎研究の最新情報2023」をテーマに①自治医科大学医学部 感染・免疫学講座ウイルス学部門の高橋雅春先生「野生イノシシでのHEV感染の最近の動向とHEV株の特徴」、②医療法人社団三思会 くすの木病院の高木均先生「慢性E型肝炎の現況ー自験例からの考察」、③国立感染症研究所ウイルス第二部の李天成先生「ウサギにおける異なる遺伝子型HEVの感受性の検討」(感染研究)及び④自治医科大学実験医学センターの國田智先生「E型肝炎ウイルスのワクチン開発とブタでの有効性評価」(基礎研究)の4題について最新情報の発表と参加者との活発な質疑応答・議論が行われました。

最後に岡本先生に総括していただきました。E型肝炎研究の今後の課題として、野生動物からヒトへの感染経路、臨床現場における低体重の高齢者などへの感染による慢性化の診断と治療、基礎研究での動物モデルによる薬剤感受性、将来的なヒトへのワクチン開発などあげられ、本研究分野の益々の発展が期待されます。
我が国のE型肝炎ウイルス感染の実態と基礎研究について最新のトピックスを含む大変興味深い研修会でした。

本研修会は本財団賛助会員様を対象に実施しております。賛助会員に入会申込の方は、本ホームページ「お問合わせ」より件名に「賛助会員申込」と記載の上、ご連絡ください。
本財団は令和2年4月1日付で東京都より寄附金(賛助会費含む)の税額控除適用法人としての証明を受けました。本賛助会員様は確定申告の際に「税額控除」を選択されると、さらに所得税額が少なくなる税制優遇措置を受けることができます。