宮川庚子(みやかわ かのえこ)記念研究財団令和元年度「第1回研修会」(会員)の報告

令和元年度第1回研修会(賛助会員対象)は令和元年7月21日(日)、国立感染症研究所にて同所所長の脇田隆字先生(兼財団評議員)の座長により開催されました。
「HCV(C型肝炎ウイルス)治療によるSVR(sustained virologic response)後の発癌に関する話題」をテーマに国立国際医療研究センターの考藤(かんとう)達哉先生、武蔵野赤十字病院の黒崎雅之先生及び国立感染症研究所ウイルス第二部の相崎英樹先生によるご発表と質疑応答が活発に行われました。
HCV感染においてDAA(直接型抗ウイルス薬)等による治療により血中HCV RNAの持続陰性化(SVR)が得られた症例においても、HCVの排除がそのまま肝発癌の抑止につながるわけではなく、HCV排除後でも肝発癌が起こりうることに関する最新の興味深い話題の研修会でした。

今回のテーマ講演について、座長の脇田先生は次のように総括されました。
SVRとなった後の発癌のリスクについて、黒崎先生はSVR後の発癌はC型肝炎ウイルスが持続感染している時の発癌とは様子が違うことを示された。そのため従来のAFP、PIVKA-Ⅱでは見つけられないような発癌もある。そこを早期発見する必要性がある。臨床的には肝硬度がSVR後の発癌の指標となる可能性があることを示された。考藤先生は新しいマーカーMilk Fat Globule EGF-8(MFG-E8)が早期発見に役立つ可能性があることを示された。相崎先生はSVR後の肝組織の潜在的な変化を示された。
これがどのように発癌に結びついているかは今後のさらなる解析が必要である。
ただし、ウイルスの核酸が残っていることが発癌につながるというとそうではないことが結論である。

以上

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