本財団主催の令和6年度「小規模な相談会を含めた講演会」(講師 東京大学医科学研究所 先端医療研究センター感染症分野 (附属病院 感染免疫内科) 教授 四柳 宏 先生 : NPO法人 東京肝臓友の会協賛)は令和6年10月20日、本財団(港区南青山)において開催されました。
四柳先生はウイルス性肝炎患者さんを対象に「MASLD (代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)とアルコール性肝障害-ウイルス性肝炎の患者さんが注意すべきこと-」をテーマに、最新情報を踏まえて患者さんの視点から分かりやすく話されました。
「健康診断で血液検査、超音波検査を受けた場合約4人に1人は脂肪性肝疾患が認められる。常習飲酒が原因となる場合、飲酒をほとんどしないのに脂肪肝になる場合が知られている。ウイルス性慢性肝炎などの慢性肝疾患に脂肪性肝疾患を合併する場合もある。脂肪性肝疾患からは肝硬変にならない、肝細胞がんは発生しないとかつては考えられていたが、その常識が今や大きく変わった。超音波検査などで脂肪肝と診断された場合は糖尿病・高脂血症・肥満・高血圧などを改善させることが大切である。禁煙・節酒・減量・運動・コーヒー摂取などは肝癌抑止に有効であることが証明されている。日常生活に可能なものを取り入れるように心がけるとよい。」など誰もが知っておきたい脂肪性肝疾患の最近の動向についての講演と小規模な相談(司会 東京肝臓友の会 事務局長 米澤 敦子 様)を実施されました。
本財団は来年設立30周年を迎えます。これからも肝疾患領域の専門医・研究者、患者さんに貢献できますよう活動を続けて参ります。ご支援をよろしくお願い申し上げます。