宮川庚子(みやかわ かのえこ)記念研究財団第27回「肝臓病医療講演会」及び令和4年度「小規模な相談会を含めた講演会」の報告

本財団主催の令和4年度(第27回)「肝臓病医療講演会(令和4年9月11日 講師 武蔵野赤十字病院 院長 泉 並木 先生 : NPO法人東京肝臓友の会協賛、東京都後援)」及び「小規模な相談会を含めた講演会(令和4年10月16日 講師 東京大学医科学研究所 先端医療研究センター感染症分野 教授 四柳 宏 先生 : NPO法人東京肝臓友の会協賛)」は、いずれもオンラインWeb(Teams)を主に開催されました。

肝臓病医療講演会では泉先生が「最近の肝臓病診療のトピックス、とくに脂肪肝と医療費助成の拡充」をテーマに、最新情報について詳しく話されました(主な内容は以下のとおり)。 
「近年、脂肪肝から肝癌に進展する割合が増えている。超音波エラストグラフィーは、肝硬度を測定し肝硬変の診断を行うことができるため、健診で活用されている。 
肝癌の新しい治療薬の分子標的薬は、一次治療薬(点滴)、二次治療薬(経口)、三次治療薬(経口、点滴)の6種類あり、それぞれ副作用に留意して使用されている。
日常生活では、筋肉量を増やし保つために筋トレと有酸素運動が良い。
肝がん・重度肝硬変の医療費助成対象は、東京都規制改正通知(令和3年9月30日)により通院治療の追加及び治療3カ月目以降に短縮されるなど拡充された。」

小規模な相談会を含めた講演会では四柳先生が肝疾患患者さんを対象に「肝炎患者さんがこれから注意すべきこと コロナと生活習慣」をテーマに、患者さんの視点から分かりやすく話されました。
新型コロナウイルス感染症に対する日常生活の在り方について、「飲食の場における対策の重要性」と「かかってしまったと思ったら、かかりつけ医に早めに相談することの大切さ」など今後注意すべき内容の講演と小規模相談を実施されました。

当財団は、今後も肝疾患領域の専門医・研究者、患者さんに貢献できますよう微力ながら活動を続けて参ります。ご支援よろしくお願い申し上げます。