宮川庚子(みやかわ かのえこ)記念研究財団第25回「肝臓病医療講演会」の報告とテーマアンケート結果のお知らせ

本財団主催の令和2年度(第25回)肝臓病医療講演会(令和2年9月13日:NPO法人東京肝臓友の会協賛、東京都福祉保健局後援)は、「B型肝炎治療の留意点と肝癌の薬物治療の進歩」(講師:武蔵野赤十字病院院長 泉 並木 先生)をテーマに東京ウィメンズプラザ B1Fホール(東京都渋谷区)で開催されました。今回は新型コロナウイルス感染防止策を講じ質疑応答の時間も設けて実施しました。

我が国のB型肝炎ウイルス(HBV)感染については、1986年開始の母子感染防止事業による出生児へのワクチン及び免疫グロブリン投与により垂直感染での新たなHBVキャリア成立が阻止され、若年者におけるHBs抗原陽性率は著しく減少しました。2016年10月1日より、2016年4月1日以降に生まれた0歳児全てにB型肝炎ワクチンが定期接種されています。B型慢性肝炎治療及び肝癌治療の進展など最新の医療情報が示されました。B型慢性肝炎に対する抗ウイルス治療の長期目標はHBs抗原の消失であり今後、新薬が期待されます。肝癌の治療では現在、免疫チェックポイント阻害薬、血管新生阻害薬などが新たに臨床評価されています。

参加者に今後の本講演会の希望テーマについてアンケート調査を行いました。回答者の約4分の3は、B型肝炎、肝硬変、肝癌の最新治療などに関するテーマを希望されました。
詳細は別紙をご参照ください。PDFファイル